
「そんなことは時間の無駄だ!もっと他にやることが
あるだろ!」こんなことを言われたことがある方は
少なくありません。
あなたも1度や2度は親であったり、会社の上司などから
このようなことを言われたことがあるのではないでしょうか?
1日は24時間で、1年は365日(うるう年は366日)。
これはお金持ちであれ貧乏人であれ、男であれ女であれ、
また、お年寄りであれ、生まれたての赤ちゃんであれ、
人類全ての方々に共通の原則です。
そして、自分のやらなければならないことを他人にお願いしたり、
最先端の医療を受けることで延命するなどの間接的に時間を買うことは出来たとしても
物理的に時間を買うということは現実問題として不可能です。
つまり、時間というものはそれほど貴重なものであるということ。
だからこそ、お金持ちと呼ばれるような方々は大枚(たいまい)を叩(はた)いてでも、
必ずしも自分がやらなくてもよいこと(要するに時間の無駄になること)はできる限り
他のもの(人や機械、ツールなど)に任せて自分の自由になる時間を捻出するわけです。
また、この大枚を叩くことができるステージに立つために時間の無駄となるような
一切を排除して時間を有効に活用しているのです。
では、時間の無駄になるものとは一体どういうものでしょうか?
今回は、時間の有効的な使い方ではなく、あえて
「こんなことは時間の無駄ですよ!」
という観点からお伝えしていきます。
なお、時間の有効的な使い方に関しては
『忙しいビジネスマンの為の超時間管理術〜時間を生み出す10のポイント〜』を
参考にしてください。
この記事の目次
■ 時間の無駄1 テレビの視聴
あえて時間の無駄の1番目に挙げました。
もちろん、自身の成長を促してくれる為になるテレビ番組も中にはあります。
しかしながら、その他多くはその限りではなく、
それこそ見るだけ時間の無駄というものも存在します。
そして、ここで言う所のテレビを見ないということは、何の目的もなしにただ時間を
持て余す為だけにボーっとテレビを見ている時間が無駄であるということです。
さらに言えば、仮にたまたま自身の役に立つテレビ番組があると判断した場合であっても
・そのテレビ番組が本当に役に立つものであるかどうかは見てみないと分からないということ。
・本当の優先順位を考えた時に果たしてそのテレビ番組を視聴することが
本当に優先度が高いかははなはだ疑問であること。
これらの観点からテレビの視聴は時間の無駄である可能性が極めて高いと
いうことが言えるでしょう。
では、どうすればテレビを見ないようにするかですが。
よくある失敗例は『テレビを見ないようにする』というものです。
この手法は大概において失敗します。
タバコをやめようとする時に『明日からやめる』というのによく似ていますね。
この手法がなぜ『やめる』ことが出来ないのかと言うと、
自分の意思に行動を起こすか起こさないかの判断を委ねてしまっているからです。
そもそも自身の意思が弱いからこそ止めようと思っても止められないわけで、
そこに委ねてしまうのはナンセンスだと言わざるを得ません。
ではどうすれば良いのかと言うと、自分の意思で「テレビを見ないでおこう」と
思わないようにするためには『テレビを見れない状況を作る』ということです。
そして、一番良いのがテレビを置かないということ。
これではどれだけテレビを見ようと思っても見ることが出来ません。
私はこのことに気付いてから自身の部屋からテレビを排除致しました。
とは言え、排除してしまうのは・・・という方もおられるでしょう。
その場合はテレビの電気コードを結ぶとかコンセントを抜くなど、とにかくテレビを見るための
必要なアクションをできるだけ多く取らなければいけないようにしておくことです。
このように時間の無駄に繋がるアクションへの障壁を高くしておくことで
時間の無駄を少なくすることが可能になります。
■ 時間の無駄2 アフターファイブのお付き合い
サラリーマンによくある時間の使い方の1つに会社の同僚との飲み会があります。
歓迎会や送別会、その他にもなんかかんかと企画を立て飲み会が開催されることは
よくある風景の1つです。
また、このような企画以外でも仕事終わりに上司に誘われたり、
同期の連中と少し居酒屋に立ち寄ってから帰宅するというのは珍しくありません。
私もサラリーマン時代はお酒を飲むことが大好きな直属の上司がいて、ある時期までは
ほぼ毎日と言って良いほど会社帰りに付き合わされたことを鮮明に覚えております。
そして、このような飲み会の席での話は大概が会社や上司に対しての愚痴であったり
成績が良かったときの自慢話であったりと役に立つ話には程遠く、
自身の成長に繋がるものはほとんどありません。
はっきり言って時間の無駄です。これらの類のお付き合いには断固として
断ることを推奨します。
とは言え、それ相応のコミュニケーションも必要でしょうから
何もかも全てをお断りするというのも考え物かもしれません。
バランスを考えたお付き合いを心がけましょう。
ただ、時間お無駄であることはしっかりと認識した上で極力そのような飲み会は
お断るするということ、どうしてもお付き合いしなければいけないことは、
ほどほどに退散することを前提にお付き合いをしてください。
■ 時間の無駄3 度を過ぎた飲酒
先の飲み会の話にも繋がりますが、度を過ぎた飲酒はその場の飲酒に掛かった
時間だけでなく、その後のお酒に酔っている時間も無駄にしてしまいます。
私を含むお酒が好きな方にとっては
「酔って気持ちよくなるためにお酒を飲むのに、酔いすぎないようにお酒を飲むなんて・・・」
とお思いでしょう。
しかしながら、度を過ぎたお酒に酔った状態では当然のことながら仕事に効率が悪くなる
どころか仕事が出来ない状態になってしまいますし、程度の差こそあれこの状態は
翌日にまで持ち越すことは少なくありません。
睡眠に至っても度を過ぎた飲酒は宜しく無い事は言うまでもないでしょう。
効果的な睡眠をとってこそ最大のパフォーマンスでもって仕事に取り組める
というものです。
だからこそ、度を過ぎた飲酒は控えるべきなのです。
お客様などの密にコミュニケーションを図るがための1つの手法として用いるのであれば
まだしも、自身のその場の快楽を求める為だけの飲酒は時間の無駄だと心得るべきです。
■ 時間の無駄4 意味のない抵抗
少し抽象的に過ぎますが、自分が受け入れられないようなことであっても、
そのことを受け入れることに対して抵抗することで時間の無駄に繋がるような
議論や他の余計なことに携わらなければならないようなことが発生しうるのであれば、
抵抗するのではなくあえて受け入れることも必要です。
十人十色と言うくらいですから人の持つ考え方や価値観というものは色々あります。
相手の持つ考え方に賛同できないからと言って、その場で激しく抵抗し自身の考え方に
対する正論を延々と述べたり、相手を納得させようと頑張ってみても時間の無駄でしか
ありません。
なぜなら、仮に相手の考え方があなたの説得によって変わったとしても
あなたに何の得にもならなからです。
さらに言えば、大概の場合において相手の考え方を変えることは出来ないばかりか、
むしろ、激しい嫌悪感を抱かせることになるだけです。
他人の意見は他人の意見として尊重し、その成否に関しては
(成否さえも無い事が多いですが)持ち帰って検討するというのが好ましいです。
そして、認めるべき点があれば素直に受け入れ、自身の成長の糧とし、そうではない
部分に関しては「そういう考え方もあるんだ。」と受け流すことが肝要です。
とにもかくにも、自己重要感を満たす為だけの意味のない抵抗は
時間の無駄でしかありません。
自分のとって何が重要あるかを認識した上で全てを受け入れ、
一端持ち帰ってから取捨選択するという習慣を身に付けましょう。
■ 時間の無駄5 あれもこれもやる
人間とは欲深い生き物で、できることならあれもこれもと色々なことをしたいと考えます。
しかしながら、人間は同時に色々なことが出来るように見えても、
その瞬間においてはたった1つのことしか出来ません。
つまり、仮にAということとBということを同時に作業をする(もしくは考える)と
したとしてもAをしているその瞬間は必ずBの作業は止まっていますし、
Bをするその瞬間は必ずAの作業は止まっているものなのです。
そして、物事を進めるにおいては集中している時とそうでない時とでは、
その効率には大きな開きがあり、集中しているときの方が効率が良いことは
言うまでもありません。
また、集中するためにはそこに至るまでの時間が必要であって、
集中が切れている状態から集中するに至る時間はどんなに早い方であっても
5分から10分は必要であると言われております。
このことから言える事は、何かものごとに取り組む時には1つに絞って
そのことだけに集中するほうが効率が良いということです。
例えば、よくあるあれもこれもやる例としては作業中にメールを見ることです。
メールは現代人の集中力を途切れさす悪しきツールの1つです。
スマホ(携帯)からの着信音はその時の集中力を一刀両断に断ち切ってしまいます。
これは音だけに限らずバイブ設定にしていてもしかりですね。
バイブレーションでスマホが揺れるだけで電話か?メールか?と気になる方は
多いことでしょう。仮にメールだと分かってスマホを見ないまでも
その内容が気になる方がほとんどです。
集中力が切れてしまっている最たる例は「着信があったかも?」というスマホ依存症です。
(勝手にスマホ依存症という名前を付けました。)
あなたも経験がないでしょうか?来てもいない着信に「着信があったかも?」と
ポケットの中にあるスマホを取り出して着信チェックをすることが。
これなどはスマホというツールに気を取られている最たる例です。
他の何らかの作業をしていたとしても集中力が途切れていることは
言うまでもないでしょう。
このような状態を時間の無駄と言わずしてなんと言うのでしょうか。
人は1つのことにしか集中できないことを肝に銘じ、何をするにおいても1点集中。
できる限り1つのことしかやらない、できない環境を整えて物事に当たるように
するようにしましょう。
■ 時間の無駄6 心配しない
ここで間違えてはいけないことは『心配すること』と
『検討すること』は似て異なるものだということです。
何か事に当たる場合は事前に充分な検討をし、精査する必要があることは
言うまでもありません。これを怠って
「何とかなる。」
「恐らく大丈夫。」
というのは博打以外の何物でもないです。
しかしながら、
「こうなったらどうしよう」
「ああはならないだろうか?」
と未だ起こってもいないことを心配しすぎる事は時間を無駄に浪費するばかりか、
いつまで経っても行動に移すことが出来ずにいることになります。
事に当たる上でよく検討した上でいざ行動することに決めたならば、
後は余計な心配をして時間を無駄にするのではなく、
すぐさま行動を起こし何らかの結果を得ることが重要です。
そして、良くも悪くも得られた結果を検証し、次の行動に移していくことこそが
時間を有効に使うことに他なりません。
未だ起こってもいないことに絶望したり不安を抱くような心配をするのは
時間の無駄であることをよくよく理解し、行動することが重要であると認識しましょう。
■ 時間の無駄7 他に影響されない
自己啓発系の名著である『7つの習慣』の中に影響の輪、
関心の輪ということに触れている部分があります。
自分を中心とした小さな円を影響の輪とし、大きな円を関心の輪とする2重の輪が
あるのですが、影響の輪というのものは自身がコントロールできる範囲のことで、
興味があったとしても自身がコントロールできる範囲では無い事を関心の輪と
されています。
そして、主体的な方は自分のコントロールできる事柄(影響の輪)に集中することにより
積極的なエネルギーを生み出し、それによって影響の輪を拡大する。
この影響の輪を内から外へ広げる思考が大事だとおっしゃっておられるのです。
つまり、自分の出来ることだけに集中しましょうということです。
『時間の無駄4 意味のない抵抗』の中でも申上げましたが、どれだけあなたが
親身になって相手のことを思って相手の持つ考え方や価値観を変えようとしても、
あなたのコントロールできるところではありません。
考え方や価値観というものは、その人自身が変えるという意思を持たない限り
変わらないからです。たとえあなたのアドバイスによって変わったとしても
それはあなたのアドバイスだけで変わったのではなく、相手が変わるという
決断をする補助をしたに過ぎないということ。
これは逆言うと、あなたがどれだけ親身なってアドバイスしたところで
相手が変わらない可能性もあるということです。
これって時間の無駄でしょう。
なぜなら、掛けた時間に対する成果が0である可能性が多分にあるからです。
例えば、他人から格好良く見られたいということもそうですし、
プレゼンテーションをした後の結果を気にすることもそうです。
どれだけ一流のファッションデザイナーにコーディネイトしてもらったファッションを
しても、それを気に入らない方は一定数出てきますし、どれだけ素晴らしい
プレゼンテーションをしたとしても、その時の決定権者の一存で惨憺たる内容の
プレゼン内容を採用することは無きにしも非ずだということ。
要するに他の意思によって決定が施されることは、どれだけ頑張っても
結果をコントロールすることなどできないわけです。はっきり言って時間の無駄。
だからこそ、他の意思によってコントロールされることに対しては影響されることなく、
自分のコントロールできることだけに集中することが重要であることは
お分かり頂けるでしょう。
そういう意味においてはお金を稼ぐということはまさしくその通りで、
サラリーマンとしてお給料を貰うにしても、自身でビジネスを起こして
価値交換による対価を得るにしても金額の大小は勤めている会社の社長であったり、
市場であったりするわけで決して自身で決められることではないのです。
仮に自身で価格を決めて商品やサービスを販売するに至ったとしても、
それを購入するかしないかは購入する側の意思によるもので決して
こちらから無理に買わせる事はできません。
できることは働くということであり、商品やサービスを販売することなのです。
このように自身がコントロールできることには限りがあります。
そして、自身がコントロールできないことに時間を使うことは無駄以外の
何物でもなく、時間を使うべきは自身のコントロールできること、
つまり、自身のできることであると心得ましょう。
ということで時間の無駄である具体例についてお伝え致しました。
タイトルでも明記しましたように人生は時間で出来ていると言っても過言ではありません。
だからこそ、時間を有効に活用する必要があるのです。
決して時間を無駄にすることなく有意義な人生を送れるようにしましょう。
