あなたを含む多くのビジネスマンが
アナログの手帳やタブレットの
スケジュール表を使って
タスク(やるべきこと)を管理されています。
しかしながら、その大半は
『○○月○○日PM2:00 △△社へ訪問』
『終日 □□会に出席』
『○時〜△時まで会議』
など、単なる行動管理に毛が生えたような使い方しか出来ておりません。
これではタスク管理が出来ているとは到底言えませんし、
時間のブロックを目視できるようにしているに過ぎないわけです。
本来、タスク管理とはやるべきこと(自分に課せられた、もしくは自ら課した仕事)を
明確にし、スケジュール通りに実行する為に自身の行動スケジュールに落とし込んで
管理することなのですから。
では、タスクをこなすということはどのような意味を持つのでしょうか?
それは・・・
『設定した目標を達成する為』ということになります。
つまり、最初に目標があり、その目標を達成する為には
何をやらなければならないかを明確にしたものがタスクであるということです。
ただ、頭では分かっていながらもタスクを管理するどころかやるべきタスクは
何かを把握していない方も珍しくありません。
要は惰性で仕事をしているというわけです。
そこで、こなさなければ成らないタスクを確実にこなす為の抑えておくべき
3つのプロセスと1つのポイントをお伝えします。
この記事の目次
■1.タスクを洗い出す
まず初めにやるべきことは、設定した目標を達成する為には
・何をしなければいけないのか?
・どんなスキルを身に付けなければいけないのか?
・どんなタイムスケジュールで進めなければいけないのか?
を洗い出す必要があります。
「なんだ、そんなこと知ってるよ。」
と思ったあなた。
全く持ってその通りです。“そんなこと”なのです。
タスクを管理する為にはやらなければならないタスクを
明確にするという単純なことをまずはやらなければなりません。
しかしながら、多くの方がこのタスクを洗い出すという作業さえ
出来ていないのが実情です。
例えば、日常の仕事の中で1つの仕事をやり終えた時に
「さて、次に何をやろうか?」
と考えたことはないでしょうか?
もし、あるのであれば、それはタスクがしっかりと
明確になっていないからに他なりません。
やるべきことが明確に、且つ、目視できる状態に
なっていないからこそ次にやるべきことを
考えなくてはならないわけです。
そして、このタスクが不明確なことによる時間のロスは
馬鹿に出来ませんし、不明確だからこそ
行き当たりばったりな仕事の進め方になります。
結果、タスクをこなすことが出来ない状態に陥ると。
だからこそ、しっかりとタスクを洗い出しておくことが
とても重要な初めのプロセスとなります。
■2.タスクを細分化する
洗い出したタスクを処理していくわけですが、
この1つ1つのタスクがあまりにも大きいとタスクを
処理する気持ちが萎えたり、ついつい後回しにしてしまう
ということにもなりかねません。
人間は弱い生き物ですから易きに流れるものなのです。
そこで重要なことは洗い出したタスクをできる限り
細かく分けるということです。
ポイントは1つのタスクを15分以内で
処理できるところまで細かく分けていきましょう。
例えば、『パソコンを買いに行く』というタスクがあるとするならば、
このタスクが15分以内で処理できるのであれば
そのままでOKですが、そうでないのであれば
『必要なスペックを調べる』(OS、UPU、メモリなど)
『目当ての商品をピックアップする』(メーカー、機種)
『価格帯を調べる』(予算)
『販売店を調べる』(エリア、アフターフォローなど)
・・・
というように1タスクが15分以内で処理できるところまで
細かく分けてタスク化するということです。
このようにすることで1つのタスク処理が不完全な形で終わることはありませんし、
細切れ時間も有効に活用出来るようになります。
また、タスクを処理するハードルが低くなることでモチベーションの維持にも
繋がります。
結果、1つ1つ着実にタスクを処理することに繋がり、
振り返ってみると多くのタスクを処理できたということに繋がります。
だからこそ、1つのタスクを15分以内に処理できるところまで
しっかりと細分化する必要があるというわけです。
■3.細分化されたタスクを優先順位を付けてスケジュールに落とし込む
細分化されたタスクは優先順位に基づき、スケジュールに落とし込んでいきます。
できる限り大きな視野で見るようにするべきですが慣れないうちは
最低でも週単位と一日単位のスケジュールを管理するようにしましょう。
一日単位の管理だけになるとどうしてもその場限りのタスク処理に
傾倒しがちで最終的な目標を達成する為に向かうべき方向が
ぶれ易くなるからです。
なので、最低でも週単位でタスクを管理するようにしましょう。
イメージとしては次のような流れです。
・洗い出したタスクから次の1週間でやるべきタスクを抜き出す
↓
・抜き出したタスクを週間スケジュールに落とし込む
↓
・さらに1dayスケジュールに落とし込む
この時1つのタスクは15分以内に処理できるものになっているわけですが、
この細分化の作業は初めにタスクを洗い出した時でも結構ですし、
週単位に振り分けてからでもOKです。
ただし、1dayタスクに振り分けてからの細分化ですと
時間的な側面から管理しづらいですのでおススメしません。
このように細分化されたタスクをスケジュールに落とし込むことで、
直近で処理すべきタスクが明確になり、且つ、処理しやすい時間単位と
なっていることからタスクの処理が進みやすくなるというわけです。
■【1ポイントアドバイス】振り返り時間と予備時間のタスク化
先にお話致しました1〜3のプロセスを経ることでスムーズにタスクの処理が
できるようになります。
しかしながら、ここで大きな間違いをしてタスクをこなすことが出来ずに
挫折してしまう方が多くおられます。
その原因はどこにあるかと言うと・・・
『タスクの詰め込みすぎ』にあります。
目標を達成するためのプロセスを全体と通して見てみると、
モチベーションがマックスの状態にあるのは往々にして目標を掲げた段階です。
つまり、このタスク管理に置き換えるとタスクをスケジュールに
落とし込んだ時にモチベーションがマックスの状態にあると。
それゆえに、この段階であれもこれもとスケジュール一杯にタスクを
詰め込んでしまうのです。
しかしながら実際の日常はどうかと言うと、突発的な仕事が発生したり、
家庭の事情で他の用事をこなさなければならなくなったりするわけです。
また、体調が悪くなることだってあり得るわけで。
これらのことがたった1つ生じただけでせっかく1日に、
週単位に、落とし込んだタスクが処理できずに残ってしまったならば
モチベーションは下がり、その後のタスクを処理できぬまま
元の木阿弥にあるといことが非常に多いのです。
また、タスクをこなすことだけが目的化してしまい、
タスク処理の精度やタスクそのものの精度、
振り分けたタスクの量など色々な側面から振り返る時間が無いと、
いつまで経ってもタスクを処理するだけの機械となってしまいます。
しっかりとタスクの処理後を振り返り、翌日や翌週のタスク化、
スケジュール化の改善を図っていくことこそがタスク管理なのです。
そこで、1ポイントアドバイス。
1dayタスクには一日を振り返る時間と予備時間を、
週間タスクには1週間を振り返る時間と予備日を、
予め必要なタスクとしてスケジュールの中に落とし込むようにしましょう。
そうすることで、タスク化の改善を図っていけますし、
タスクの処理が滞ることなくしっかりとこなしていけるというわけです。
この『振り返り時間と予備時間のタスク化』はもったいないようで
非常に重要なタスクですからしっかりと盛り込んで下さい。
タスクを処理する目的はあくまでも目標を達成することにあり、
タスクこなすことそのものが目標ではないのですから。
ということで、自身の抱える目標を達成する為にも
こなすべきタスクを明確化し、1タスク15分以内にこなせる所まで
細分化すること。
そして、細分化されたタスクは振り返りタスク、予備タスクと共に
週間巣ケージュールに落とし込み、さらには1dayタスクに
落とし込むという作業をきっちりとこなしていきましょう。