老後破産という言葉をご存知でしょうか?
老後破産とは、NHKスペシャル
『老人漂流社会〝老後破産〟の現実』で使われた言葉です。
老後破産の定義は、「生活保護水準以下の収入しかないにもかかわらず、
保護を受けていない」、そんな破産状態にある高齢者のことを指します。
いまや超高齢化社会を迎えて、この老後破産は大きな社会問題です。
年金額も確実に目減りすることになるでしょうし、支給年齢も引き上げられるでしょう。
まだ他人ごとだと感じるかもしれませんが、あなたは老後破産予備軍かもしれませんよ。
ちなみに現在の年金の支給額は下記の通りです。
※(出典:厚生労働省年金局「平成25年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より)
この表から見て分かることは・・・、
・自営業者などで国民年金だけの方の支給額は月額6万円にも満たない
・サラリーマンの方は合わせて厚生年金も受け取れるが、それでも月額16万円ほど
・物価の変動によって平成25年度は支給額が減少してしまっている
などありますが、一言で表現するならば「年金だけで生活するのは非常に困難」だ
ということです。
月額16万円そこらで悠々自適な生活が出来ると思いますか?
最低限の生活はできるかもしれませんが、旅行には行けませんし、
急な出費があった時点でアウトです。
子供には頼りたくない、心配をかけたくないという人が多いため、
誰も自分の両親が老後破産寸前だということに気付かないそうです。
老後破産は決して他人ごとではありません。
では、退職金の状況も確認してみましょう。
厚生労働省の調べだと現在の退職金の平均金額は以下のようになっています。
・大手企業大卒退職金:2,156万円
・大手企業高卒退職金:1,965万円
・中小企業大卒退職金:1,390万円
・中小企業高卒退職金:1,220万円
※平成20年度厚生労働省調べ
これが多いか少ないかは人それぞれだと思いますが、
私は絶望的な数字だと思っています。
よく考えてほしいのですが、退職金2,000万円受け取っても、
年金の足しにと使っていたらあっという間になくなりますよ。
2,000万円はそのくらいの金額です。
とてもじゃないけど悠々自適の老後は送れません。
しかも会社の景気状況によって退職金は平気で減らされてしまいます。
大手企業の場合は2,000万円から2,400万円ほどを維持しているようですが、
これは大企業だから出来ること。
中小企業では給与カット、ボーナスカットはめずらしくありません。
そういったことを考えると、あなたが定年を迎えるときに、
上記金額を受け取れるかは分かりませんし、むしろ難しいと思います。
理由は少子高齢化です。
日本の人口はこれから減り続けます。
そうすれば消費者が減っていくわけですから、商品も売れなくなる。
いままでのような売上を確保するのも厳しくなるはずです。
日本のサラリーマンの半数以上が中小企業で働いています。
こういったことを考えるだけで老後破産は他人ごとではないことは
ご理解いただけるはずです。
そして、普通のサラリーマンが老後破産する時代はすでに到来しています。
現在老後破産している方の中には、きちんと年金を支払っていた方、
退職金を受け取った方も多いということをご存知でしょうか?
サラリーマンとして定年を迎えて、無事に退職金をもらい、
厚生年金も含めて20万円近くの年金の支給を受けている。
そんな理想の老後を送れそうな方が、あっという間に老後破産してしまっているのです。
健康上の理由での出費、子供絡みの出費、自宅の改築などの出費など、
彼らは決して無駄遣いしているわけではありません。
でも、退職金も底を付き、支給される年金だけで何とかやりくりしている。
そんな老後破産状態の方は、あなたが想像しているよりも大勢いるのが現状なのです。
このまま何の対策もせずに定年を迎えてしまったら、あなたも老後破産にまっしぐら・・・、
なんて事態になりかねません。
なぜならば、私たちの世代は年金をあてに出来ないからです。
いま現在の高齢者の方たちですら減らされたり、支給年齢が上がっているのに、
私たち現役世代の老後はいったいどうなってしまうのでしょう?
もし、あなたがサラリーマンで、退職金も2000万円くらいは出るから安心だ。
厚生年金にも入っているし、保険にも入っているから、俺は老後破産はしないでしょ?
と思っていたら、おそらく将来的に痛い目にあうでしょう。
そんな数千万円ぽっちで老後を悠々自適に生活できることはあり得ません。
冷静に考えてみてください。
月の生活費が夫婦2人で25万円とします。
年300万円です。
このほかにも旅行に行ったり、趣味を始めたり、何だかんだ出費として
年間100万円出たとします。
これで年400万円。
これだけかかれば当然年金だけでは賄いきれません。
そもそも、支給されるかさえ怪しいわけですから。
もらえたらラッキーくらいに考えておいた方が良いでしょう。
よって年金は頭からはずします。
年金をあてにするから老後破産になってしまうのです。
老後破産にならないためにも、不透明な収入は入れないようにしましょう。
もらえたらラッキー!という考え方で、お小遣いとして使うくらいで良いでしょう。
それと退職金もあてにしない方がいいでしょう。
いまの社会情勢から見ても、予定通り満額の退職金をもらえるかは分かりません。
一番きついのが、退職金をおもいっきりあてにしてもらえなかったときです。
この瞬間、老後破産にまっしぐらです。
大企業に働いている人ならまだしも、中小企業で働いている人は
退職金を頭数に入れるのは金輪際やめてください。
年金も退職金もあてにせず、老後の資金計画を立てること。
これが老後破産を防ぐために大切なことです。
定年を65歳として、20年間悠々自適の老後生活を送りたいと仮定します。
年金、退職金はゼロとすると、年間400万円を20年間、
つまり8000万円を現役時代に賄わないといけません。
あなたが現在30歳とすると、定年まで残り35年。
お子さんがまだ小さいと思いますし、これから大きな出費が待っています。
それを考えると最低でも年間500万円の収入が必要とします。
これで、あなたが老後破産に陥らないために、いま稼ぐべき収入額が分かります。
ちなみに税金額は考えていませんので、あくまで概算です。
・500万円×35年=17,500万円
・400万円×20年= 8,000万円
計25,500万円
この2億5千5百万円が、30歳のサラリーマンが老後破産に陥らないために、
老後を悠々自適に生活するためにこれから稼がなくてはいけない収入です。
そして、この2億5千5百万円を定年までの35年間で割ると、
1年でどれだけの収入を稼がなければいけないか分かります。
・25,500万円÷35年=およそ730万円
毎年730万円の収入を稼ぎ出し、且つ老後破産にならないように、
老後に使う予定の230万円をそのままそっくり貯えておく。
これが老後破産を回避するために、いまから出来る対策です。
2億5千5百万円と提示されると途方もない金額に見えますが、
年単位に直すと何とかなると感じられたと思います。
このほかにも保険だったり、投資などをしていれば、更に上積みが期待できます。
年金がもらえたら上積みできますし、退職金も出たら世界一周旅行くらいは余裕でいけます。
ここまで考えて備えていけば、老後破産になることはないでしょう。
では、この年730万円をどのように稼いでいくか?ですが、
普通のサラリーマンの方だと不可能だと感じられると思います。
私もサラリーマンだったときに、自分の上司(課長)が年収480万円ほど、
定年間近の部長が年収600万円ほどでしたので不可能でした。
でも、今なら余裕でできます。
理由は簡単で、起業したからです。
サラリーマンのままだと老後破産しないように自力で備えることは難しいかもしれません。
でも、起業した途端、その可能性が無限に拡がります。
もちろん起業にもリスクがあります。
でも、起業のリスクというのは、自分の力で何とでも出来るレベルです。
起業すれば、そのくらいの力は自然と身に付きます。
もっと言えば、リスクなく起業する方法もあります。
特別なスキルや経験がなくても、誰でも起業して稼ぎつづけることが出来るのです。
老後破産は深刻な社会問題になっていくでしょう。
これはもう避けようがありません。
いままでの積み重ねの結果ですから、老後破産問題を一気に解決することはできません。
いまや生活保護世帯は過去最高を更新し続けています。
やむをえず受給している人がいる反面、イレギュラーな方がいることも否定はしません。
こうやって国の財政を圧迫し続けていれば、いずれ年金も支給されなくなるでしょうし、
人口が減れば会社の売上も減り、退職金も減らされるでしょう。
10年後、20年後、どうなっているかは誰にも分かりません。
でも私たちが漠然とイメージできるレベルの未来は、おそらく現実になる可能性も
高いのではと思っています。
で、あるならば、国や社会、会社に依存することなく、老後に備えること。
これはもう私たち1人、1人に課せられた義務なんじゃないかと思います。
老後破産に陥らないためにも、私たち1人、1人が責任を持って準備をしておくこと。
この意識が大切なんじゃないかと思います。
健康体で働ける方であれば、いまから老後破産に備える時間は十分にあります。
でも、サラリーマンのままでは、老後を悠々自適に過ごせる方は、ほんの一握りです。
老後をゆったり過ごせないということは、何のために一生懸命に働いているのか
分からなくなりますよね?
私はそれは嫌です。
だから起業して、きちんと自力で稼げるようになって、
老後破産にならないように備えています。
誰にも迷惑をかけたくありませんからね。
ぜひ、あなたも将来のことについて、いま一度きちんと考えてみてください。
健康体であれば何でもできます。
子供、孫世代に迷惑をかけないように、老後破産にならないように、
いつまでも元気で一度きりの人生を全うできるように。
これからのことを考えてみてください。